持病(全身疾患)を抱えている方のオールオン4・オールオン6について
オールオン4・オールオン6治療はどなたでも受けられるわけではありません。以下の事項に該当する方は事前に医師にご相談ください。
糖尿病の方
糖尿病既往の方は、細菌の侵入に対する抵抗力が弱いため、傷が治りにくいことがあります。
そのため、外科処置をした後の傷の治りが一般的に遅れ、インプラントが細菌に感染しやすく機能しない危険があります。
さらに、手術当日の低血糖症状を防ぐために、血糖降下剤の内服やインスリンの自己注射のタイミングに注意する必要が御座います。
血糖値の管理ができていない方はまず専門医による治療を受けてください。
その上で、抗生物質を適切に内服し、しっかりと感染対策をとっておけば
オールオン4・オールオン6治療を受けることができます。
高血圧の方
高血圧は血圧が上がりやすいだけではなく、急に下がることもあります。
高血圧の患者様に何の対策もせず治療、手術を行うと、不安感や緊張感だけでなく、
麻酔や外科的処置によって血圧が大きく変動してしまう可能性があるため、血圧をコントロールすることが大切となります。
重度の高血圧症の方、血圧のコントロールが困難な方、
他に大きな合併症がある方は患者様の内科主治医と連絡をとった上で、術中モニター、
鎮静剤等の対策をとり治療をさせて頂きます。
狭心症、心筋梗塞、心臓病等の心血管疾患既往の方
心血管疾患既往の患者様の中には血栓塞栓予防のため抗凝固剤を常用的に内服されている方がいます。
抗凝固剤を内服されていると手術中に血が止まりづらいことがあるため、抗凝固剤を中止することが可能な場合は適切な時期に薬を中止して頂きます。
ただし、心血管疾患が重篤で抗凝固剤を中止するリスクが高い場合には、患者様の内科主治医と連絡をとった上で手術を行えるかどうかを判断させて頂きます。
また、感染症心内膜炎の予防の要否につきましても確認をした上で治療をさせて頂きます。
脳梗塞、脳卒中等の脳血管疾患既往の方
脳血管疾患既往の患者様の中にも血栓塞栓予防のため抗凝固剤を常用的に
内服されている方がいますので、患者様の内科主治医と連絡をとった上で治療、手術を行えるかどうかを判断させて頂きます。
骨粗鬆症の方
骨粗鬆症の方でもオールオン4・オールオン6の治療を受けることができます。
ただし、全身状態や服用しているお薬によっては治療を受けることができない場合も御座います。
特に、BP製剤(ビスフォスフォネート製剤)を服用されている方は、
抜歯等の外科的処置によって骨が露出した部分の傷が治癒せずに顎骨の壊死が起こった例が報告されています。
したがってこの場合も、患者様の担当医と連絡をとった上で
BP製剤の服用期間や合併症の有無を確認し、治療、手術の可否や方法について判断させて頂きます。